遺跡船道中記

マンガ、アニメ、ゲームなど、好きな作品に関するレビューを中心に、生活やビジネスのこともつらつらと…。自分の「好き」を少しでも多くの人と共有できたら嬉しいです。

レビュー:『エロマンガノゲンバ』

稀見理都さんの『エロマンガノゲンバ』を読んだ感想を少々…。

 

▼作品情報

タイトル:『エロマンガノゲンバ』

作者:稀見理都

出版社三才ブックス

概要

C87(2014年冬コミ)で絶賛された伝説の同人誌『エロマンガノゲンバ Vol.10』。
4本の新規インタビューを加え、ついに商業出版化!
28人のマンガ家と1人のハガキ職人に、各々が歩んだ“血と汗と涙と汁のエロマンガ道"をとことん訊き出す!

(Amazonより)

 

稀見理都さんが著名な作家陣を尋ね、そのインタビューをまとめた貴重な記録。以下の3つの質問を軸として、様々な話が展開されていきます。

①デビューのきっかけ、経緯。

②テクニカル、内容、規制、業界事情などで変わったこと、変わっていないこと。

③マンガ家としての進退。そして、未来について。

 

 

▼感想

エロマンガ家さんにとっての“エロ”ってどんなものなんだろう??」

表現規制を潜り抜けながら、エロ表現はどのように進化してきたのか??」

こうした知的好奇心を少しでも満たしたいという思いで本書を手に取りました。

いやーこの本、想像以上に面白かったです…。印象的だった事を幾つか記します。

 

○エロを巡る表現に関して

 普段何気なく見ているエロですが、そこには様々な表現技法が駆使されていることを再確認することが出来ました。例えば「断面図」とか「乳首残像」とかですね。読み慣れてると当たり前のように感じてしまうんですが、そうでない人にとっては異質なものなのかも…。女性向けのアダルト誌とかでも特徴的な表現とかあるんですかね?? ちょっと気になりました。

 特に面白かったのは「アヘ顔」に関するコラムですね。この言葉の語源となったのが、かの有名な武田弘光先生の作品だって知ってましたか!? エロ用語の元祖とか気にしたことなかったのですが、普通に衝撃でした…。自分の無知が恥ずかしいぜ…。なお、「アへ顔」の表現自体はそれより以前からあるらしく、発案者が誰かは諸説あるそうです。今後エロマンガを読むときはこうした表現技法に注意を払ってみても面白いかもですね。

 

○マンガ家それぞれのエロに対するスタンス

「エロは人間の心のもっともプライベートな部分にアクセスする表現」(田中ユタカ先生)

「僕がテーマにしているものは「オルガ」なんです。つまり、「絶頂をいかに描くか」です。」(風船クラブ先生)

「今は「ただのエロ」が描きたいです。文学だのなんだのとプラスアルファとして描くのではなく、「ただのエロ」です。」(森山塔先生)

 

 などなど、表現ひとつ、性癖ひとつ取ってみても、エロに対する様々なスタンスがうかがい知れて興味深かったですね。伊駒先生のツインテールの後頭部フェチ」はちょっと笑いましたがw

 

○第2弾が読みたい!

 今作はインタビューの対象作家さんが「キャリア20年以上(2015年時点で)」に限定されているのですが、20年未満の有名エロマンガ家さんを対象にぜひ第2弾をやってほしいなー…、と切実に思いました。正直、今作の作家さん方は僕が普段触れているエロマンガとは少し時代がずれてしまっているので…。(いや、それでも十分すぎるほど楽しめたのですが。)

 例えば、hamao先生、hisasi先生、ホムンクルス先生、クリムゾン先生、イノウエマキト先生などなど…、アカン好みがバレる挙げてくとキリないのですが(笑、この辺りの作家陣のインタビューまとめとか超読みたいですねー…。正座待機してます。

 余談ですが、最近のエロマンガ主体の作家さんって、やたら画力の高い人多いですよね…?? デジタルとかアナログの違いもあるのかな??

  素人目ではありますが、少なくとも女の娘をエロく可愛く描く上でこれ以上のプロはいないと思います。『終末のハーレム』の宵野コタロー先生や『食戟のソーマ』の佐伯俊(tosh)先生など、今後はアダルト誌の作家さんが一般紙に引き抜かれる事案がますます増えるかも…。

 

 

▼脈絡の無い雑記

 僕はエロゲ(抜きゲーじゃなくてシナリオメインの方ですよ)もめちゃくちゃ好きなのですが、友人に誤解された時には「エロゲの本質はエロじゃないんだって!! むしろエロなんて要らないから!!」とよく言ってました…。

 すみません、半分くらい嘘でしたねこれ。やはりエロあってこそのエロゲ…。可愛い女の娘が出てこそ、シナリオも十二分に楽しめるってもんです。エロの重要性を再認識した今日この頃でした。